2026.09.03 勉強会レポート
目標を叶える方法 ― 目的と目標のちがい
5%倶楽部 2026年9月3日の回より
夢に数値を入れないと、いつまでもゴールにつかない。
けれど、その数値の奥にある「本当の目的」がないと、そもそも走り続けられない。
そんな回でした。
目的と目標は、ちがう
旅行にたとえると分かりやすい、と菅野は言います。
| 意味 | 例(大阪へ行く) | |
|---|---|---|
| 目的 | 最終到着地 | 大阪に行く |
| 目標 | そこまでの通過点 | 何時に横浜、静岡、名古屋、京都を通過する |
どちらも大切です。ただ、順番があります。
「私は目的を出発点とよく言うんですね。」
なぜ出発点なのか。困難にぶつかると、人はくじけそうになります。そのときに──
「自分は何のためにこれをスタートしたんだ、というスタートラインに自分をもう一回戻すと、 『あ、大阪に行くという大きな目的があったんだ』と気づかせてもらえる。 それで、もう一回、再挑戦できる。」
夢と目標のちがいは「数値」
「マイホームが欲しい」は夢であって、目標ではありません。夢に数値を入れると、目標になります。
- 場所 どこに建てるのか
- 広さ 土地はどのくらい、延床はどのくらい
- かたち 和風か、洋風か
- 予算 いくらか
- 期限 いつまでに建てるか
期限を入れないと、どうなるか
大阪へ向かう例に戻ります。列車でも自動車でも、途中でアクシデントは起きます。到着時刻を決めていないと「しょうがないね、じゃあちょっと遅れるけど進もう」となり、アクシデントのたびに後ろへ伸びていきます。
「私たちは、生きている時間に関しては有限なんで。 先延ばし先延ばししているうちに、自分の有限な時間の方を使ってしまう。」
そして目的・手段・期限は三点セットだといいます。大阪へ行く手段は、徒歩、鈍行、バス、新幹線、飛行機、自転車といろいろある。どれを選ぶかは、「いつまでに」が決まらないと決まりません。
その目的は、あなたが本当に望んでいるものですか
ここが、この回の核心でした。
原田隆史さんという方がいます。もともとは大阪の中学校で、保健体育と生徒指導、陸上部の顧問をされていた先生です。
目的はシンプルでした。生徒を日本一にすること。日本一の指導者になること。練習を工夫し、その道のプロにも教わり、できることはすべてやりました。それでも全国大会では、あと一歩届きませんでした。
転機は35歳のとき。成績が落ちてきた生徒を呼んで、じっくり話を聞きました。すると、ぽつりぽつりと、こう話したそうです。
「先生、僕は日本一になって学費免除でスポーツで高校に行きたいんです。 少しでも親孝行がしたいのです。」
母親は、息子のために体を壊すのではないかというほど、一生懸命働いていました。
少年が本当に見ていたのは、「日本一」という数字よりも、もっと先にあるものでした。
原田さんはここで、欠けていたピースに気づきます。目標ではなく、目的の存在。目標を裏で支えている、目に見えない感情のほうです。以後、生徒一人ひとりから本当の目的を聞き取り、それを軸に指導するようになりました。
家の話に戻ると
本当は「家」という物が欲しいわけではありません。
「うちの中で過ごす一家団らんの幸せな時間だとか、空間が欲しいから、うちが欲しいわけですよね。」
「皆さんが持っている『こうしたい、ああしたい』という目的を、もっと奥へ進めていった場合、 心の奥底にある本当の目的は何なんですか? それがないと、モチベーションも上がりませんし、パフォーマンスも上がらない。」
4つのブロックに書き出す
実践法は、紙に十文字を書いて4つに分けるだけです。
| 自分以外のこと | 自分のこと | |
|---|---|---|
| 有形 | 会社の利益を10%上げる/職場の休職者をゼロにする | 何年何月までにリーダーになる/売上を20%上げる |
| 無形 | メンバーを生き生きさせる/家族を安心させる | 仕事に誇りを感じる/感謝の心で自分が高まる |
先ほどの少年に当てはめると、無形×自分以外が「親孝行をしたい」、有形×自分が「全国大会で優勝し、学費免除を勝ち取る」になります。
「主に自分以外のことでの無形の目的目標を持つと、 主に自分のことでの有形の目標も明確になる。」
菅野自身の場合は、こうなります。
- 無形 × 社会 日本を元気にする
- 有形 × 自分 1万人のコミュニティをつくる(=人生を楽しむ会をやっている目的)
- 無形 × 自分 人に影響を与えられる自分に成長する
計画は「自分でコントロールできるもの」に置き換える
目的・目標・手段が決まったら、計画をつくります。ここで最も大事なことが一つ、と菅野は言います。
「その目標値は、自分でコントロール可能なものなのか。」
朝礼で「今月の売上、私は200万円達成します」と言う。目標としては必要です。悪くありません。けれど200万円は、相手があって初めて達成できるもので、自分ではコントロールできません。
| コントロールできない | コントロールできる |
|---|---|
| 月間売上200万円 | 顧客を30人リストアップする |
| 給料を2万円上げる | 月に10人の新しい人に会う |
「コントロールできないものに頼っていると、達成ってできないんですね。」
さらに、行動計画表だけでは不十分だといいます。
「いつ、どこで、誰と、何のために、何をするか。ここまで落とし込むといいですよ。」
理由はシンプルで、相手と約束したら必ず行動するからです。菅野自身、40代後半から60代にかけては、多いときで1日4組、月50人ほどのペースで人と会っていたそうです。
思い通りにいかなかったことは、大成功
行動すれば、結果は必ず2つに分かれます。思い通りにいくか、いかないか。
「思い通りにいったことは成功。 私は、思い通りにいかなかったことは失敗ではなく“大成功”だと思っているんです。」
うまくいかなかったら、その道でうまくいっている方に聞く。いいか悪いかを考える前に、その人がやっていることをまず一回やってみる。それでもうまくいかなければ、また聞く。これを繰り返すだけだといいます。
「5回チャレンジして、思い通りにいくのは1回あるかないか。だから失敗なんか恐ろしくない。」
反省と修正を繰り返していると、自分では気づかないうちに少しずつ成長している。それが財産だ、と。
「失敗しない人生は、失敗と言われますけれども、そう思ってます。」
「できない」は、存在しない
45年前、メンターに教わったという床屋の話です。
「床屋さんできますか?」と聞かれ、菅野は手を挙げませんでした。するとこう問われます。
- 椅子に座らせることはできますか → できる
- エプロンをかけることは → できる
- 櫛とハサミを持って、長くなっているところを切ることは → 切るだけならできる
- レジにお連れして「いくらです」と言えますか → ここで一瞬ためらった
「お金を取れるかどうかで一瞬ためらったのは、 “うまくできたかできないか”が心配だったからですよね。 であれば、“できた”ということには何ら変わりないですよね。」
「うまくできるかできないかの差はあるけど、できるかできないかの差はない。 “できない”はないんです。」
今回の宿題
4つのブロック(有形/無形 × 自分/自分以外)を紙に書き出す。
そのうえで、自分の目的目標が「本当に自分が望んでいるもの」かを自問する。
この記事は当日の内容から要点をまとめたものです。 本編の動画と配布資料は、アーカイブでご覧いただけます。
この回は、3回続きの一部です
この3回は、続きものです。好きになる → 向かう先を決める → 決めた道を正解にする、という順番で話が進みます。1本ずつでも読めますが、順番に読むと、この会で何を学べるかがいちばん早く分かります。
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1
2026.08.27
まず、好きになる。好きになると、もっと知りたくなる。
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2
2026.09.03
目標を叶える方法 ― 目的と目標のちがいいま読んでいる回
どこへ向かうかを決める。そして、その奥にある本当の目的を知る。
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3
2026.09.10
決めた道を、正解にする。それを支えるのが、覚悟と仲間。